成績不振の原因「国語力の弱さ」

 同じ授業を受けていても成績が上がらない。その原因は「国語力」にあるかも知れません。

 近隣中学校、小学校に通われている生徒さんの家の方から「国語が苦手なんです」とよく相談されます。とは言え、中学生の生徒さんが優先されるのは英語、数学になってしまいます。国語という科目の印象はこうです。「テスト勉強しなくても、やっても同じ」「やり方がわからない」…。確かにテストの点数とくに「初見文」の出る模試、実力テストなど点数アップに速効性がないのは事実です。

 国語力とはこれまで歩んできた「人生の結果」ともいえます。小中学校が解くには難しかしい現代文の課題文も、社会経験を積んだ大人であれば「ああ、そういう内容か」と理解できますよね。

 国語力の弱さは「読む」「書く」の経験不足です。「正確(=論理的)に日本語の文を理解する」「正確(論理的)に答える」。これはすべての科目に通じますよね。論理的な考えを持つ明晰なお子様は生まれつきではありません。中学1年なら13年間の積み重ねてきた国語力の積み重ねです。国語力とは①語彙力②理解力(=読解力①に比例する)③表現力です。国語力の弱さは教科書を読むスピードに差が出ます。また、理科、社会の教科書を読むのも苦痛なはずです。

 上記の通り、国語力アップは一朝一夕ではいきません。日常生活の積み重ねです。また、高めるには順番があります。①語彙力(漢字、熟語、用語)➝②理解力(=読解力)➝③伝える力(小論文、プレゼン能力、面接など)。日常社会生活でも必要ですね。

 まずは語彙力です。その大切な語彙力をつける方法、そして書かれている内容をしっかり理解する方法があります。それは「音読」です。次回、音読について少しお伝えしていければと思います。

 国語力不足の処方箋