「2023年度 兵庫県公立高入試考察」10~ 数学③ 頻出「関数」手掛かりの整理が必要


武庫之荘(武庫元町)の小学生・中学生対象、高校受験専門 個別指導塾「あすれっぷ学習塾武庫教室」です。

数学の大問ごとの分析2回目、「関数」が出された2番と4番です。

◆大問2 「三角形の辺上の動点」条件の整理がカギ

直角三角形の辺上を動く点と,その点を結んでできる三角形の面積について考える関数の問題でした。小問1の受験者の正解率が低めになったことにより,全体の得点率が低くなっていました。動く点がP,Qの2つあり,それぞれの点の動きが違うため,問題の条件をうまく整理できなかったものと考えられます。

③は難解な問題ではないですが,与えられた条件を丁寧に整理して,二次方程式を立式できたかがポイントとなっていました。限られた時間の中で解答までたどり着けなかった人が多かったのではないでしょうか。

◆大問4 頻出単元「二次関数」複合的な手掛かりの整理がポイント

公立、私立を問わず頻出の二次関数のグラフの問題でした。グラフ上の点から,変化の割合や直線の式を求めることに加えて,図形の性質を理解し、解答に必要な情報(条件)を補うことができているかが問わる「複合問題」です。

小問4①は,問題の設定から,円の直径は円周角の定理を利用すること,直角三角形の斜辺の長さは三平方の定理を利用することに気づくことができるかどうかがポイントとなりました。

小問4②は,小問4①が解答できれば,比較的解答しやすい問題でしたが,きちんと図に情報を「グラフに書き込んで整理する」必要があり,残り時間と気持ちに余裕がないために,問題を解かずに飛ばした人もいたのではないかと思われます。

グラフと図形が融合した問題では,問題のグラフに必要な情報を書き込んで,どの図形の性質が利用できるかを考える習慣をつけていくことが大切です。

次回は平面図形です。

※データは㈱大阪進研

あすれっぷ学習塾 武庫教室  塾長 花井 淨